枯淡の味わい・・・東京駒の巨匠、木村文俊の作品です。
木村文俊(1908〜1984)については「駒のささやき」(駒研出版会編)に次のように紹介されています。
「実力制名人戦で初代の名人となり不世出の名人と謳われた木村義雄十四名人の実弟が、駒師木村文俊である。東京本所の
生まれ。豊島龍山に弟子入り後独立、その後墨田区押上に盤駒商を営み駒を作り続けた。(中略)生粋の江戸っ子で(中略)最盛
期には一世を風靡するほどの人気を博した。」
書体は「小野鵞堂(がどう)」、仮名の大家といわれた明治時代の書家の銘です。「木村」はこの書体を好んで製作いたしましたが
多くは「小野書」と銘をしたためておりました(他の多くの作家は「鵞堂書」)。
木地は島黄楊、ほとんどの駒は柾目ですが数枚板目を発見いたしました。正確には板目交です。時代に磨かれてご覧とおりの味
の良さ。私のHPに全ての駒の表裏をUP致しましたので是非ご覧下さいませ。
漆のトビが「木村」に共通する欠点ですが本作にも数枚の駒にトビがありました。HPの写真でご確認くださいませ。
余り歩はありません。
サイズ(縦*横*厚さ) 王将31.1*25.8*8.6 歩兵26.5*19.8*8.0
撮影に使用いたしました当社オリジナル・粋な内蓋付桐製平箱が付属いたします。
▲木村文俊作小野鵞堂島黄楊彫埋将棋駒▲桐製平箱付
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