これは名品だと思いました。昭和の名駒師、故北村喜月(きげつ)師の作品です。
非常に作品数の少ない先生で私は本品のほかは数組を見たことがあるだけですがいずれも木地を含め優れた作品でした。晩年
はアマチア作家の指導にも尽力されたと伺いました。
書体は「菱湖(りょうこ)」、幕末三筆と謳われた江戸時代の書家・巻菱湖の銘です。その華麗さから数ある書体のなかでも特に人
気の書体です。
木地は御蔵島黄楊孔雀杢(最近では下から開く杢を「孔雀」、上からのものを「稲妻」という呼び方をするマニアの方が多いようで
すが以前は全て「孔雀」と呼んでおりました)、薩摩黄楊の「孔雀」は比較的見かけますが島黄楊のそれは貴重です。独特の味の
良い飴色が「薩摩」と少し違います。全ての駒の表裏を私のHPにUPいたしましたので是非ご覧ください。
使われたようで、使用による僅かな漆のヘリ等はございますが漆のトビはありません。状態は経年の割りに非常に良いといえると
思います。
余り歩は1枚です。
サイズ(縦*横*厚さ) 王将31.8*28.6*9.0 歩兵27.5*22.9*7.5
写真の桐製平箱が付属いたします。駒箱は経年によるシミ等がございます。
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