おそらく初めてご覧になる方は木を薄く裂いて編んだ品かと思われたのではないでしょうか。実は私も実見したにもかかわらず最
初はそう思いました。
超高級美術組子の第一人者秋田の組子細工の名人、大橋茂師の作品、銘入欅駒返本捻組(こまがえしほんひねりくみ・通称「千
鳥組」)格子内蓋付平箱です。
「駒返本捻組」は古くから秘伝とされている技法だそうで、あたかも竹材のごとく編んでいるように見えますが実は一本一本の部
材を特殊な技法により組み上げてゆきます。古くから秘伝されていたものすごい技法です。途中段階まで組んだ部材を見本にいた
だきましたのでご覧下さい(写真11)。完全に組みあがると二度と分解することはできないそうです。
材は欅、駒返本捻組をあしらった天板。従来の駒箱とは趣が全く違います。さすがにものすごい完成度の高さ。高度な技術と時間
を惜しみなく投入した美術品とも言える作品です。
また・・・、内蓋が泣けます。秋田桐に神代欅か・・をあしらった、もう私好み。粋。
裏面には師の落款がはいります。
サイズ 約20.0cm*約23.9cm 高さ約3.5cm 肉厚(蓋)約6.0mm
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